温室の夜間冷房を行うために大量の電力が消費されている。本研究では太陽熱エネルギーを利用する夜間冷房システムを開発した。これは間欠吸収冷凍システムの一種であり, 太陽熱は溶液の濃度差のかたちで昼間蓄積され, そのエネルギーで夜間の冷房が行われる。システムは再生・放熱器, 溶液槽, 蒸発・凝縮器の主要な3要素から構成される。再生・放熱器は昼間, 太陽熱集熱器としてはたらき, 夜間には吸収熱の放射を行う。このユニットには平板型集熱器を改造して用いた。実験結果より, 開発したシステムの基本的な動作を確認した。