前報において, ゴム履帯に対する転輪の上下変動と転動抵抗について測定を行った結果, 転輪荷重による履帯の変形特性が転動抵抗の発生要因の一つであることが明らかとなった。そこで, 本研究では, 前報の結果とともに農用ゴム履帯走行部の力学モデルに基づく静的釣り合い方程式により, 履帯走行抵抗シミュレーションを実施し, その妥当性について検証実験を行なった。その結果, 転輪の転動抵抗からなる走行抵抗を予測することが可能となった。また, 転輪配置の違いによる走行抵抗の大小を定量的に評価することが可能となった。