抄録
本研究のステレオ視手法は, 中央合成カラー画像の鮮明さを判定して距離を決定する方式であり, 対象物の合成カラー画像と距離画像を同時に取得できる特色がある. 本報では, 収穫期のリンゴ園果実画像について, 照度, 果実及び撮影の各条件が距離精度に及ぼす影響を調べた. その結果, 本システムの適用範囲は, 照度1~90klxで果実像明度が逆光時も含め約90 (35%) 以上, 果実像の重なり度合は0.5以内, モニタ上の果実像サイズは‘ふじ’で16画素以上となった. その距離誤差は, 撮影距離1.2~3.5mまでは-4~+2%, 3.5m以上では-7~0%の範囲にあった.