抄録
車体構造の変革を目指して, 電動駆動車両の車体に蓄電池ビルトイン式フレーム (BBF) を採用する実用化研究が既に行われている。本研究では, けん引負荷に応じたけん引効率の最大化を図るため, フレーム位置の調節による効率向上への影響度合いについて予備的実験を実施した。供試直流モータのトルクの立上り時間は, ディーゼル機関のそれの約1/20と短いことが確認できた。前後車軸分担荷重を3段階に変化させ, 後車軸分担荷重, 滑り率とけん引効率の3要因間の関係を特定し, けん引効率が最大となる要因間の規定条件を調べた。これらの規定条件を模擬する理論的解析を行い,形態設計のたあの技術情報に係る適用可能性の検討も併せ行った。