農業機械学会誌
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馬鈴薯加工工場における浸漬工程後排水からの電気透析による還元型アスコルビン酸の濃縮
小出 章二颯田 尚哉小藤田 久義
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2001 年 63 巻 6 号 p. 68-72

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抄録

馬鈴薯加工工場における浸漬工程後排水に溶解している還元型アスコルビン酸 (ビタミンC, ASA) の濃縮を電気透析により試みた. その結果, 電気透析法は排水中の還元型アスコルビン酸を濃縮できることが示された. 併せて, 原排水, 前処理溶液, 電気透析後の処理溶液の水質特性について定量化を試みた. 電気透析後の希釈溶液は, 原排水と比較して生物化学的酸素消費量 (BOD) で71.0%, 化学的酸素消費量 (COD) で73.7%, 蒸発全残留物 (TS) で81.0%, 強熱減量 (VS) で75.2%の減少が見られた. さらに本研究では, 種々の電流密度条件下, 還元型アスコルビン酸の濃度変化の測定値をモデルにより解析した. 結果として, モデルによる計算値は実測値を精度良く表現した.

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