異常長母音をトラクタの非常停止などに応用するために, 人音声の母音連続性について研究した。まず, 騒音に影響されにくい母音区間評価関数を定義し, 母音区間を峻別するしきい値を定めた。次にこれを用い, 24人の被験者から収録した2音節音声に関し, 母音区間の連続性について解析した。その結果, 2音節とも母音が検出された音声のうち, 98.6%の音声において母音区間に不連続な区間が見出され, その不連続時間が計測された。さらに, 実際のトラクタ騒音下における音声収録実験の結果, 故意あるいは偶発的に発声される異常長母音を通常音声から区別することが可能であることが確認された。