抄録
グリーンハウスにおいて, トラクタ・トレーラからなる連結車両 (TTC) の運転操作を容易にするため, 機械式けん引制御システム搭載のトレーラ車両を開発した。このTTCは, 旋回角が小さく, 狭い通路で運転するとき, 旋回半径を減じること, 直進後退時に発生するジャックナイフ現象やジグザグ走行を防止することを目的にして考案されたものである。コンクリート路面上でTTCの旋回半径及びヨーレートを測定した結果, 旋回半径は従来の一点ヒッチ式に比して約16%, 内輪差は約20%と小さくなること, 直進後進時には従来型はジグザグ走行し, 無操舵の場合にはジャックナイフ現象が現れるが, TTCはトラクタとトレーラが一体構造になるため, ヨーレートは0.025~0.05deg/sと小さいことが判明した。