人工臓器
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開心術前後のレニン・アンギオテンシン・アルドステロン系の変動
松田 昌三山本 信一郎栗栖 茂大藪 久則大橋 秀隆橘 史朗司尾 和紀小沢 修一志田 力松森 正之岡田 昌義中村 和夫
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1983 年 12 巻 2 号 p. 620-624

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抄録
体外循環下開心術前後のレニン・アンギオテンシン・アルドステロン系の変動を検討してきた結果, 開心術前後にはRAA系の亢進がみられ, 血行動態の不婆定な症例では亢進が顕著であり, 更にRAA系の異常亢進が持続した際には, 生体のホメオスターシスが却って乱されることを示す所見が得られた。このため, このRAA系の亢進をブロックするべくアンギオテンシン変換酵素阻害剤(captoril), 静注用抗アルドステロン剤(canrenoate K), 蛋白分解酵素阻害剤(gabexate-mesilate)を投与し, それらの効果について検討したところ, RAA系のブロックとともに心・腎機能と水分・電解質代謝の改善が認められたことから, 開心術患者管理上有用であるとの結論を得た。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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