人工臓器
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進行癌に対する制癌剤大量療法と吸着療法の併用
山県 淳阿岸 鉄三奥村 俊子吉田 美喜子梅津 隆子太田 和夫
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1983 年 12 巻 2 号 p. 693-696

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抄録
29例の悪性腫瘍症例に制癌剤の栄養動脈内大量投与と活性炭による吸着療法を併用して22例が評価可能であった。
膀胱癌では9例中4例44.4%, 腎癌で4例のうち2例が有効であり, 泌尿性器癌19例全体では42.1%の有効率であった。
投与薬剤ではMMC投与例が15例あり7例(46.7%)が有効であった。
投与方法では動注時間が15分以内のone shot群で有効率は50%であり, 60~120分の持続動注群の33.3%にくらべ有効率が高かった。
副作用は悪心21%, 嘔吐11%にみられ, MMCの持続動注を受けた症例の3例は局所に潰瘍を形成した。白血球減少は34.5%, 血小板減少は26.9%であり, 持続動注群の方が出現頻度が高かった。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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