血漿採取の操作, 装置の簡便さと安全性を目的として考案した, 血液ポンプを使用, しない3方式(ガーランドの方法, 希釈法, 連続法), およびこれらに血液ポンプを用いる希釈法を加えた, 4方式について比較検討した。
血漿分離膜としては血漿採取用に小型化したPLASMAXPS-02(東レ(株), PMMA膜0.15m2)を使用し, 牛血in vitroデータを基に, 体重25~2gKgの大型犬で評価した。
希釈法, 連続法, ポンプ法共に250mlの血漿採取に15分から20分で完了するが, ガーランド法では返血に時間がかかり33分を要した。また, 採血時に持続注入する抗凝固剤が献血漿者へ戻る割合は, 希釈法, ポンプ法では25%程度であるが, 連続法では40%以上となった。しかし, いずれの方法も一長一短があるものの臨床的にも実用可能とみられ, 現行の遠心分離法にくらべ簡便な方法といえる。