抄録
膜型血漿分離法の臨床使用に際しては, 膜とモジュールの特性, 操作条件, および血液組成をそれぞれ考慮しなければならない。PVA血漿分離器, Plasmacureを用い血漿分離性能(血漿濾過速度と溶質の濾過率)に対する血液組成(血球と高分子溶質濃度)の影響を検討した。
濾過速度は膜壁の剪断速度と共に血液組成と密接に関係し, ヘマトクリットや高分子溶質濃度の増加に伴ない減少することがわかった。各種組成の血液について, 実験データを用いHagen-Poiseulleの式から求めた血液粘度と実測値は良く一致し, 血液粘度と, ヘマトクリットおよび高分子溶質濃度との間に良い相関関係が得られた。また濾過速度は剪断速度と血液粘度の関数として表わされることがわかった。高分子溶質の濾過率は血液中の溶質濃度との相関は認められないが, 高ヘマトクリットの条件下で低下することがわかった。