抄録
担癌患者血清中の免疫抑制因子を除去する目的で, 二重濾過血漿交換法(DFPP)の有用性を検討した。PHA幼若化反応に及ぼす抑制効果でみると, 免疫抑制因子はfirst filterによって分離され, 更にsecond filterによって濃縮しうる事が判った。6種のsecond filterの性能を, 蛋白の回収率と抑制因子の除去との2点から評価すると, pore size 0.02μの3A-10が最も優れた指標値を示した。この3A-10を用いて, 11例の進行癌患者にDFPPを施行した。施行前後で患者血清によるPHA反応抑制率は40.4±17.5%から23.7±16.1%に減少した。又ferritin, CEA, IS物質の除去率は各々82%, 39%14%であった。7例中5例(71%)でPPD skin testが改善し, 11例中5例(46%)でperformance statusが改善した。
以上の如くDFPPが癌患者血清中の免疫抑制因子の除去に有効である事が示唆された。