人工臓器
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ろ過―吸着方式装着型人工腎臓の研究
―ex vivo装着実験―
牛田 多加志舟久保 煕康土肥 健純田古里 哲夫高井 信治竹内 啓大橋 文人大久保 昭行
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1985 年 14 巻 1 号 p. 149-152

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抄録
濾過―吸着法に基づく装着型人工腎臓の開発をかねてより進めてきたが,各コンポーネントの性能評価ならびに机上システムのex vivo実験による評価を終了し, それらの結果をふまえ装着型人工腎臓システムを組み上げ, 実験的尿毒症犬を用いての装着実験を行なった。血液炉過器で得られた濾液の浄化は吸着カラム(尿素, 尿酸, クレアチニン, リン等の吸着)およびイオン調整カラム(各イオン濃度の補正)によって行なわれる。濾液の一部は一日の除水量にみあっただけ採尿バッグに送出される。また圧力のモニタ, 除水量, 除水パターン, 抗凝固剤注入量の制御および漏血検知等はマイコン制御のコントローラで統括して行なわれる。システムはすべてNi-Cd電池で駆動され, 血液濾過器, 吸着カラム, イオン調整カラム, コントローラ, バッテリならびにプライミング量を含めたシステムの総重量は3.5kgである。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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