人工臓器
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循環血液量連続測定装置の開発とこれを用いた血液量変化因子の研究
前田 憲志新里 高弘鶴田 良成臼田 正恒吉田 文直石原 利員稲垣 大五十嵐 伊勢美北野 知之
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1985 年 14 巻 1 号 p. 162-165

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抄録
血液と限外濾過液のelectrical resistivity(ER)を体外循環血液回野内で連続モニターし, この値をGeddesらのERとヘマトクリット(Ht)の関係式に代入してHtを算出した。同時に, 臨床検査室にて測定したHt値とERによるHt値との相関を検討した。また, 両者の相関をさらに高いものにするために, Geddesの式を変更してHtとERとの新しい関係式を作成した。
Hemofiltration(HF)により治療中の慢性腎不全症例の血漿量を連続モニターしたところ, 次のような所見が得られた。
(1) 体位を仰臥位から坐位に変更すると, 血漿量は4.2±0.3%(mean±S. D.)減少する。
(2) 体液除去速度を一定にして, 仰臥位で飲食をさせずに治療すると, 血漿量は徐々に低下する。食事のために坐位になったことにより体液量は減少し, 食事によって食後血漿量の減少速度は低下する。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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