人工臓器
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濾過膜の限外濾過能とそれに伴う諸因子の検討
平野 史朗金森 敏幸三村 理七小沢 喜久夫竹沢 真吾酒井 清孝
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1985 年 14 巻 1 号 p. 326-329

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抄録
通常、膜型血漿分離器を用いて血漿分離をする際、血漿分離器の濾液側は血漿で満たさず空の状態で行つている。そのため、濾液側圧力は、血漿分離器濾液側上部口より直接圧力ラインを引き測定していることが多い。我々は、以前より、血漿分離器の濾液側を血漿で満たし、水頭圧を考慮する方法により濾液側圧力を測定してきた。そこで、両法の透水性などの違いを調べ、正確な濾液側圧力測定法について検討した。その結果、我々の濾液側圧力測定法が、正確な測定法であることが確かめられた。
さらに、正確お濾液側圧力測定法に基づき、濾液係数Lp、血漿分離器における溶血開始膜間圧力差TMPcを測定した。また、それらに及ぼず種々の因子の影響を調べた結果、Lpについては、40μmナイロンフイルターの有効性、TMPcに関しては、膜表面の状態(膜表面孔径分布など)の影響が確認された。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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