抄録
COBE-TPE systemを用い18症例に121回の血漿交換を施行した。血流量50~130ml/minで平均33ml/minと満足すべき血漿分離速度が得られ, ふるい係数も総蛋白0.97, 総コレステロール0.95など良好な透過度を示した。抗凝固剤としてクエン酸が用いられるが, ヘパリン下体外循環でみられてきたような一過性の白血球減少は認められず, 血小板の損傷もほとんどなく良好な生体適合性を示した。補体価の低下を部分血漿交換時の他の血中溶質減少率と比較すると, C3はIg-Gや脂質とほぼ同程度であったのに対しC4の低下が著明であり, 本システムでは主としてclassical pathwayが活性化されると考えられた。