人工臓器
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DDDペースメーカー
―血行動態より見た臨床応用の研究―
笹生 正人横山 正義毛井 純一貝塚 秀樹笠置 康長柄 英男和田 寿郎
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1985 年 14 巻 3 号 p. 1419-1422

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抄録
DDDペースメーカ植え込み後の洞不全症候群21例, 完全房室ブロック9例において, 自己脈, VVIペシングDVIペーシングにて心機能血行動態を比較した。洞不全症候群21例中8例にVVIペーシング時室房伝導を認めた。これらの症例では室房伝導による心房収縮のため, 著明に心房圧が上昇し, 心拍出量が低下した。また, 室房伝導を有しない洞不全症候群13例, 完全房室ブロック9例において平均右房圧のVVIペーシングのDVIペーシングよりの増加率は洞不全症候群の方が有意に高かった。これは, VVIペーシング時心房収縮の関与が完全房室ブロックの方が有効に作用していると思われ, 心拍出量において, DVIのVVIペーシングよりの増加率が完全房室ブロックの方が有意に低いことによく相関した。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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