人工臓器
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各種セグメント化ポリウレタンの生体適合性:in vitro統一テスト
松田 武久井街 宏阿久津 哲造
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1989 年 18 巻 1 号 p. 114-118

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抄録
国内外で開発中あるいは企業化されているセグメント化ポリウレタン7種類のin vitro統一評価を行なった。結果を要約すると, 1) 凝固・補体両系とも極表面層の窒素(ハード成分)の増大と共に, 活性化は大きくなった。2) 全血凝固性と体液性生体系活性化は連動していた。3) 内皮細胞と血小板が同じ接着機構によるものであることに注目して, 内皮細胞の接着・増殖性より血小板粘着の時間的変動を見積ることができることを指摘し, 細胞付着型と非付着型表面に大別できた。非粘着型は接着性蛋白質を吸着しない材料であるといえる。4) in vitroで生体活性化が最も小さい材料はin vivoで最も良好なる評価を与えたが, 他の順列では相関はなかった。in vitro評価の結果のin vivoへの拡張については限界があることを示した。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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