抄録
拍動型人工心臓を駆動するための経皮エネルギー伝送系について、拍動による負荷変化を考慮した設計を行うと同時に、拍動による出力電圧変動の安定化も従来の方式を改善し、応答速度を高めた。また、体内バッテリの急速充電時のように大電力を伝送する場合を想定して、エネルギー伝送コイルを2組使用した場合の効率の解析・測定およびコイルの温度上昇の測定を行い、1組のコイルの場合に比べて、高効率で動作し、大幅に温度上昇が小さいことがわかった。また、体内バッテリを速やかに、かつ安全に充電するために、ここでは、定電流充電とトリクル充電とを組み合わせた方式を試み、良好に動作することを確認した。