人工臓器
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冷温水槽内蔵コンポーネントタイプ人工心肺装置の開発
鈴木 進風間 茂佐々木 章涌井 好二冨澤 康子西田 博遠藤 真弘小柳 仁副島 健市殿倉 英次
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1989 年 18 巻 2 号 p. 869-872

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抄録
冷温水槽内蔵コンポーネントタイプの小型一体型人工心肺装置を開発した。冷温水槽の内蔵および冠灌流ポンプを組み込んだ人工心肺装置はすでに開発されているが、かなり大型である。本装置は狭い手術室での使用およびICU、カテーテル室などの狭い場所での緊急手術時などを考慮し、移動設置が容易であるよう小型一体化に努めた。冷温水槽は本体ベース内とした。ポンプはスリーブ径150mmの送血用ポンプ、スリーブ径120mmのベント、吸引および心筋保護液注入用ポンプを本体正面から見て右から左へこの順序に配列した。限外路過用ポンプは左側マストに装着した。よって本装置は人工心肺装置、冷温水槽装置、冷却機能付き冠灌流装置および限外濾過装置の4点をコンポーネントとし、一体化が可能であった。装置の大きさとしては収納時で幅855mm、高さ800mm、奥行き680mmとなった。一体化することで移動設置が容易であり、また操作性も改善され、体外循環時の安全管理も向上した。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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