1990 年 19 巻 1 号 p. 257-260
われわれは経皮的にアプローチが可能でIABPの補助効果を増強する補助循環法を検討中である。一本の送脱血管を有する弁のないサック型の血液ポンプ(Modified Assist Device; MAD)でカウンターパルセイションをIABPに追加して行うことにより、強力な補助循環効果が得られることが、in vitro, in vivo実験により確認された。今回われわれはMADのカウンターパルセイションポンプとしての至適駆動条件の検討を行った。その結果内径4mm、長さ30cmのカニューレに接続した容量20mlの血液ポンプのカウンターパルセイションを行う際の至適駆動条件は、駆動陽圧150-170mmHg、駆動陰圧90-100mmHg、S/D比40-50%と考えられた。