人工臓器
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体外循環自動記録・目動制御装置の開発
別府 俊幸今井 康晴黒沢 博身東舘 雅文鈴木 進土屋 喜一福井 康裕
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1990 年 19 巻 1 号 p. 543-546

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抄録
体外循環中の安全性の向上及びポンプ操作者の負担軽減を目的として、体外循環自動記録・自動制御装置を開発した。装置はマイクロコンピュータ(NEC PC9801)を用い、血圧、リザーバー血液レベル、送脱血ポンプ流量、コラプスセンサーを1秒毎に、体温、血液温を30秒毎に監視する。同時に、任意の時点でキーボードから尿、出血、輸血等の水分出納量、投薬、酸素流量等のトランザクション、血液ガス分析値等を入力することが可能である。マイクロコンピュータは計測値を監視し、限界値に対する警報を発生するとともにCRT画面上にトレンド表示(1~4時問)し、データーをハードディスクに記録する。さらに入力情報より血液バランスを自動的に計算し、除水量の指示、体外循環終了時のバランス予測等が可能になっている。コンピュータのプログラムは、送脱血ポンプの自動制御も可能である。自動記録装置として5例に用いたところ、迅速かっ正確な操作を行え、ポンプ操作に有用であった。今後、装置の信頼性評価を待って自動制御を試みる予定である。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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