抄録
独自に考案したTeflon®製ring連結supportにMarlex® mesh(孔径300μ)を張ったporous graftを作製し、犬頚部気管で置換移植実験を39頭に行い、4週を超える長期生存の25頭で組織治癒を検討した。またpore sizeの違いによるmesh移植部の組織学的治癒に関し、平織りpolyethylene mesh(PE mesh)を犬背部皮下に無菌的に植え込み検討した。PE meshの無菌的皮下植え込み後、組織学的に肉芽組織により被包されるには、孔径が292μ以上のmeshで、ほぼ6~8週を要した。頚部気管置換移植実験で、気管-graft吻合部狭窄の発生率は経時的に増加し、またgraft内腔の過剰肉芽の発生率は、有意差は認められなかったがmeshをsupportの外側に張ったB-1 typeより内側に張ったB-2 typeで低かった。肉芽の過剰形成例では、組織学的に膠原線維を主体とする例が多かった。graft内腔全体の上皮化は膠原線維の上を覆ってみられ、その時期はB-2の6か月に対し、B-1では1年6か月を要した。