抄録
重症心不全や呼吸不全に対する遠心ポンプを用いた左心補助及びVAB症例16例の成績を基に、その有用性と問題点について検討した。左心補助群は冠動脈疾患4、弁膜症2の6例で、適応はECC離脱困難5、術後LOS 1であった。補助時間は6.4~144時間であった。VAB群は先天性心疾患3、冠動脈疾患5、大動脈弁輪拡張症1、肺梗塞1の10例で、適応はECC離脱困難7、術後LOS 1、呼吸不全1であった。補助時間は12~200時間であった。左心補助群では離脱2例、長期生存1例であり、離脱不能の原因は右心不全の進行や出血による流量低下であった。VAB群では離脱4例、長期生存2例であり、特にPCPSによるVABの3例では出血量も少なく、全例離脱でき、2例が長期生存であった。遠心ポンプによる補助循環は耐久性と抗血栓性の問題があるが、短期間の補助には有用であり、特に右心不全合併例ではVABが有効であった。