抄録
我々は、1981年から1991年2月までに74例の弁疾患患者に計79個のOmniscience (O-S)弁又はOmnicarbon (O-C)弁を移植し、術後遠隔期成績、術後合併症、術前後の心機能、術後弁機能について検討した。
観察期間は、O-S群、O-C群各々128 Patient. Year (Pt.y)、134Pt.yであった。O-S群、O-C群の合併症発生率は各々3.14%/Pt.y、2.26%/Pt.yと有意差はなく、臨床的にも満足しうる値であった。NYHA心機能分類では、術後はいずれの症例も改善が見られ、NYHA I~II度の症例がほとんどであった。弁開放角はO-C弁についてのみ測定し、大動脈弁位で70.1+7.1°、僧帽弁位で68.0+7.1°と良好な開放角を得た。以上からO-S弁、O-C弁共に術後成績は良好で、合併症の発生も高くなく、臨床的に満足すべき人工弁と考えた。