抄録
Medtronic Hall弁(MH弁)を1982年以降の約8年間に117例に126個使用した。117例中102例は初回弁置換術に、15例は再弁置換術に使用した。初回手術の102例中早期死は10例、9.8%であり、遠隔死は4例、3.9%であった。再手術は5例で代用弁感染性心内膜炎、血栓弁、open stuck, closed stuckなどであった。再弁置換手術の15例では6例が早期死で、遠隔死も1例あった。塞栓症は初回例に4例認め、全例脳血管で、1例に視野欠損を残した。アンケート調査は73%の回答率で、St. Jude Medical弁(SJM弁)使用の回答と対比した。手術の結果に満足は62.5%(SJM弁使用は66.7%)であった。手術後の就労状況は66.2%で手術前より軽労働化していた。塞栓症に関する調査では医師の診断症例数よりも多くなっていた。スポーツ参加はMH弁SJM弁ともに20%であった。MH弁は比較的良い遠隔期の成績を示していた。