抄録
複数の入力情報を使用するマルチセンサー型心臓ペーシングにおけるレート設定支援システムを提案するとともに, その機能の一部を利用して軽い運動負荷をかけた時のレート設定に応用し, 自発心拍数との比較を通して本システムの可能性について検討した. 基本的にファジィ推論の手法を用いることとし, 最大値-積-重心法によりレートを決定した. 成人男子(24才, 40才)に, 簡易型トレッドミルを用いて4km/h (10min.)と6km/h (10min.)の二段階負荷をかけ, その際の分時換気量, 動脈血酸素飽和度, 心拍数等を約60分間に亘って測定した. このデータを基にしてメンバーシップ関数,制御規則を作成し, レート(ファジィ・レート)の推論を行ななった. その結果, 運動負荷を途中で変えても自発心拍数とファジィ・レートは全体的に良い一致を示した. しかしながら, 運動の前後における心拍数の微妙な差を実現するためには, 第三のパラメータの必要性が示唆された.