人工臓器
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新しい人工肺(MENOX, AL-2000)の長時間使用経験
中島 淳博富永 隆治福村 文雄鶴原 由一久原 学鐘ヶ江 靖夫栗栖 和宏白石 公徳安井 久喬徳永 皓一
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1992 年 21 巻 2 号 p. 688-691

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抄録
今回我々はクラレ社製小型膜型人工肺MENOX, AL-2000をVA bypass症例3例に使用し, ガス交換能と耐久性について検討を加えた. ポンプは遠心ポンプ(BioPump®)を使用し, heparin及びnafamostatにてACTを200秒前後にコントロールした. 人工肺1個当りの血流量は平均0.8-1.01/minであった. 最長211時間の連続使用中, Qp/Qtは0.8以上を保ち安定して良好な酸素加能を維持した. しかし, 時間経過による低下は認めなかったもののΔCO2/PaCO2は0.034-0.062と低値であり, 炭酸ガス除去能に弱点があると考えられた. また, serum leakageは認めなかった. 使用後の検索にて人工肺入口側に中等量の血栓を認め, 今後の抗血栓性の改善が望まれる.
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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