抄録
胸部下行大動脈手術の補助手段としてのMedtronic Bio-Medicus社製遠心ポンフoBio-Pumpを用いた左心バイパスシステムの有効性と安全性に対して, 薬事法に基づき10施設38症例において評価を行った. バイパス流量は平均2.0l/min,下肢平均血圧は平均76mmHgで, バイパス中の血行動態は安定していた. 血清クレアチニンは術前後で有意な変動を認めなかった. 血小板数, 血清GPTおよび総ビリルビ:ンは, 術後1, 3日目に軽度の異常値を認めたが, 術後7日目には術前と同程度まで回律した. 1例でリザーバーに血栓形成が認められたが, ポンプ内の血栓形成は全例で認めなかった. リザーバーに血栓を認めた1例において術後軽度のイレウス状態を認めたが, 他の37例ではBio-Pumpに起因すると考えられる臓器障害を認めなかった. 臨床使用に対する有効性と安全性を含めた総合評価で, 本シスデムは38例全例において有用と判定された.