人工臓器
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エキシマレーザー光を利用した新しいハイドロゲルの表面固定化
中山 泰秀松田 武久
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1995 年 24 巻 1 号 p. 74-78

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抄録
ハイドロゲルの表面固定化は医用高分子材料の表面改質・機能化の基盤技術の一つとして重要である。本研究では, エキシマレーザーを用いた新しいハイドロゲルの表面化学固定化法を開発した。基材とした2枚のポリエチレン(PE)フィルムの層間にポリ(N. N-ジメチルアクリルアミド)(PDAAm)をキャストし, 3層型の積層フィルムを作成した。これに波長193nmのArFエキシマレーザーのパルス光を照射すると, PE表面にPDAAmから構成されるハイドロゲルが形成されると同時に化学固定化された。ゲル化表面ではin vitroにおいて血小板の粘着が抑制された。中間層としてヘパリンを含有したPDAAmフィルム, あるいはヘパリンの水溶液を用いると, ヘパリンが固定ゲル内に包埋化, あるいは基材表面に固定化された。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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