人工臓器
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細胞包埋用ゲルの輸送物性に関する基礎的研究
宮本 啓一中村 崇人T MATSUNAGA鴇田 昌之駒井 喬岩田 博夫鈴木 祐征
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1995 年 24 巻 3 号 p. 795-799

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抄録
細胞をハイドロゲルに包埋し, 生体内の刺激に応答して必要物質の放出を調節するハイブリッド型人工臓器の開発には, ゲル中での物質の輸送現象を解明することが必須となる. 本研究では細胞包埋用として応用が期待されているアガロースゲルの輸送物性をタイムラグ法を用いて評価することを試みた. 透過実験のプローブとしてグルコース, ビタミンB12, 牛血清アルブミンを用いゲル中での拡散係数, 透過係数を求めた. さらにゲルの網目サイズとプローブの分子サイズの比に依存するスケーリング関数f(x)を設定し解析した結果, グルコースと牛血清アルブミンでは良い相関が見られた. ビタミンB12については他のプローブと一致しなかったが, これはゲルとプローブとの間に相互作用が働いていることを示唆した結果と考えられた. 本研究で用いた手法によるゲルを介した物質の輸送現象の解析は, 今後ハイブリッド型人工臓器開発の材料評価法として有用であると考える.
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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