人工臓器
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透析液監視用エンドトキシン濃度連続測定装置の至適操作条件
水本 大悟吉見 靖男酒井 清孝明田 川純田中 重則
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1996 年 25 巻 1 号 p. 98-101

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抄録

エンドトキシン(Et)濃度の測定に用いられるリムルステストは、Et混入による測定誤差が生じやすく、煩雑な操作が必要である。そこで我たは、簡便な定量が可能なリムルステストの連続測定装置を試作し、その至適操作条件を検討した。まず、リムルス試薬の反応に伴う吸光スペクトルの変化、および反応時間による測定感度の違いを観察した。さらに、その結果を用いて、連続測定装置における至適操作条件を検討した。その結果、新規開発Et特異的比色法リムルス試薬でEt濃度を定量する場合、検出波長を381nmに設定し、定量するEt濃度範囲に最適な反応時間を設定することで感度が高くなることがわかった。しかし、連続測定装置では、反応時間を長くすると試薬が回路内に分散し、感度が低下した。そこで、検出波長を381nmに、反応時間を45分に設定したところ、最も感度が高くなり、連続測定装置でも濃度50-100EU/1のEt濃度を定量できるようになった。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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