人工臓器
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一時的ペーシング機構付排液ドレーンの発明
遠藤 真弘中野 秀昭椎川 彰西田 博小柳 仁
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1996 年 25 巻 2 号 p. 317-320

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抄録

開心術の術後管理に胸骨下ドレーンと心嚢内ドレーンを挿入留置し、これとは別個に心房用および心室用の一時的pacemaker wireを固定留置することがルーチン化されている。pacemaker wireが単極から双極、あるいは刺入部位の工夫進歩はあるものの、抜去時の出血等の危険がある。
我々は抜去時、出血の危険の少ない接触型pacemaker leadと排液ドレーンを一体化し、皮膚を穿通する傷が少なくする一時的ペーシング機構付排液ドレーンを開発し、臨床応用した。10例の冠状動脈バイパス術症例に使用し、排液効果およびペーシング効果は良好で、抜去時の合併症は皆無であった。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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