人工臓器
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Sinqle Lead VDD Pacing Systemにおける各種リードの使用経験
下山 嘉章田口 真一
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1996 年 25 巻 2 号 p. 311-316

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抄録
1989年12月より1995年9月までの間に, 洞機能に大きな異常のない房室ブロック症例, のべ68例にSingle Lead VDD Pacing Systemを使用した。これらをCCS-B群(心室電極―心房電極間の距離11.12cm; 双極; 40例), CCS-U群(11cm; 単極; 6例), Medico-S群(9.12cm; 双極; 5例), Medico-L群(11.14cm; 双極; 7例), Medtro-S群(11.12cm; 双極; 10例)の5群に分類し比較検討した。植込み時のP波の振幅はCCS-B群1-86±1.02mV, CCS-U群1.32±1.03mV, Medico-S群2.20±1.10mV, Medico-L群0.70±0-66mV, Medtro-S群2.74±1.63mVであり, Medico-L群が不良であったが, この群の心房電極の一つが心室電極より14cmと遠位にあることが原因と考えられた。 Medico-L群以外では遠隔期にも満足すべき結果を得ており, 身長165cm以上かつ心胸郭比60%以上の症例を除き,心房電極の位置が心室電極より短いリードを第一選択として使用することとした。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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