人工臓器
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持続的血液浄化療法の改良大量置換可能なon-hneCHDFの開発
川西 秀樹山中 健司土谷 晋一郎
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1998 年 27 巻 1 号 p. 217-221

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抄録
パイロジェンフリーとした透析液を置換液・透析液として用いる大量置換可能なon-line CHDFを開発・臨床使用した。システムは密閉容量制御式個人用透析装置を用い自動的にHDFを行うon-lineHDFであり、配管内にパイロジェン除去膜を設置した。Pre膜はRO配管中。1次膜は装置出口に装着し全濾過で透過させ透析液とし、一部を2次膜に部分濾過で透過させ置換液とした。1, 2次膜は症例ごとに交換した。後希釈を基本とし症例によっては前や前・後希釈に変更した。エンドトキシン活性は開始直前は全ライン中より、治療中は連日1次・2次膜透過後を測定し置換液・透析液が1 IU/l以下であることを確認した。消毒剤として弱酸性電解水を用いRO配管を含む全ラインを消毒し、非使用時はその貯留方式とした。31症例・2570時間にon-line CHDFを行い19例の離脱を得た。この間装置に起因する異常はなく汚染が生ずることもなかった。on-1ine CHDFにより大量置換が可能となり、一部のサイトカインを含む中~大分子量物質除去に優れた強力な急性血液浄化療法が完成された。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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