人工臓器
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植え込み型除細動器の進歩と植え込み手技の変遷
―第2世代から第4世代へ―
末田 泰二郎季白 雅文渡橋 和政平井 伸司松浦 雄一郎
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1998 年 27 巻 1 号 p. 52-55

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抄録

第2世代のCPI社製Ventak P1600、第3世代のCPI社製Ventak PRXII、Medtronic社製PCD、第4世代のCPI社製Ventak miniおよびMedtronic社製Jewel Plus PCDの5種類のAICDの機能、植え込み手技の問題点を検討した。現在使用可能な第2世代のCPI社製Ventak P1600は除細動機能しかなく、心室頻拍への抗頻拍ペーシングができない。またAICD本体が大きく、腹部への植え込みを要する。第3世代のPCDは経静脈リードを2本挿入する必要があり、かつ皮下パッチも要する症例が50%ある。また本体が大きく、腹部植え込みを要する。植え込み手技も若干の工夫を要し、除細動の効率にも問題がある。第4世代のAICDは1本の経静脈リードの挿入で除細動、抗頻拍ペーシングが可能で、かつ胸部皮下に植え込み可能である。第4世代AICDの使用許可が早期に望まれる。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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