本研究は,粗粒のメタルボンドcBNホイールを微粒のダイヤモンドドレッサを用いて微小切込み・微小送りの条件でドレッシングを行うマイクロドレッシング法を提案し,そのドレッシング機構について追究するとともに,仕上面生成に及ぼすマイクロドレッシングの効果について検討したものである.マイクロドレッシングを行うことによって,平滑な延性モード面と深さ0.2μm以下の微小な脆性破壊による表面欠け(表面マイクロチッピング)が混在する平坦面をもつ砥粒切れ刃を形成することができる.マイクロドレッシングによる切れ刃の形成は,主にドレッサ作用面上の微粒ダイヤモンド切れ刃によるcBN砥粒切れ刃表層部の微小脆性破壊に基づいて行われる.粒度#1200のダイヤモンドドレッサによるマイクロドレッシングを行うことによって,Rzで0.19μm,Raで0.02μmの粗さを有する鏡面の創成が可能である.