砥粒加工学会誌
Online ISSN : 1880-7534
Print ISSN : 0914-2703
ISSN-L : 0914-2703
モリブデン製ツルアによるマイクロダイヤモンドホイールの高精度・高能率成形に関する研究
山本 雄士鈴木 浩文馬越 聖剛沖野 正土方 祥雄森脇 俊道東 保男澁谷 秀雄
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 50 巻 6 号 p. 312-317

詳細
抄録

砥石のツルーイング・ドレッシングは工作物の形状精度や表面粗さに大きく影響を与える.レジンボンドダイヤモンドホイールのツルーイングは単石ダイヤモンドツルアやGC砥石などにより従来行なわれているが,ツルーイング比が低い,初期摩耗が多いなど,その特性は十分とはいえない.そこで本研究では新たにダイヤモンドホイールのツルーイング用にモリブデン製のツルアを開発し,従来から使用されている単石ダイヤモンドツルアやGC砥石と比較しながらツルーイング・ドレッシング性能を検討した.その結果,モリブデンをツルアとして使用したほうが従来の材質と比較して,顕著に高いツルーイング比が得られた.また提案のツルアによりツルーイングを施したレジンボンドダイヤモンドホイールを用いて,実際に微粒子超硬金型を研削加工し,その加工性能を比較した結果,ホイールの摩耗量は従来の半分以下に抑えられることが明らかとなった.以上からモリブデンをツルア・ドレッサとして用いることの有効性を示すことができた.

著者関連情報
© 2006 社団法人 砥粒加工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top