抄録
1. 1977年台湾旅行者団体に発生した食中毒事例より分離したVibrio parahaemolyticus OP-204のO抗原解析を行つた結果,O12抗原を持つ菌株であることがわかつた。
2. V. parahaemolyticus OP-204の加熱死菌をウサギに免疫して得た抗血清を,O4, O7, O10群パイロット株加熱死菌で吸収することにより抗O12特異血清を調整することができた。
3. O12抗原を持つ菌株から抽出した主抗原とO10群菌株から抽出した主抗原とが免疫学的に異質であることを,ゲル内沈降反応によつて示した。