日本細菌学雑誌
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内毒素投与のマウスの肝,脾δ-aminolevulinate (ALA) synthetase, ALA dehydrase活性に及ぼす影響
坂口 修平古川 良悦徐 成金坂口 平
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1980 年 35 巻 3 号 p. 529-537

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抄録

内毒素投与によるマウス肝,脾臓のヘム合成に関与するδ-aminolevulinate (ALA) synthetase, ALA dehydrase (ALAD)活性の変化を測定した。肝ALA synthetase, ALAD活性は6∼16時間後に著明な減少が見られるが以後回復した。脾臓ではALA synthetase, ALAD活性は6∼16時間後に活性の減少を見るが,以後回復し,さらに活性上昇を示し,約2∼3週の後に正常レベルに復帰した。また血中のALADは内毒素量に応じて減少を示し,のち回復し,3日後からやや増大の傾向を示した。血清鉄は対照に比較して6∼16時間で著しく減少を示し,のち漸次回復の傾向を示した。脾臓での赤芽球の増量はFruhmanの観察と一致した。一方肝薬物代謝系酵素のp-450系の活性を示すマウスのpentobarbital睡眠時間は内毒素の投与により延長した。

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