日本細菌学雑誌
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Bacillus cereus の食中毒毒素
安形 則雄太田 美智男
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1996 年 51 巻 4 号 p. 993-1002

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抄録

嘔吐および下痢を主症状とする2つのタイプに区別される Bacillus cereus による食中毒は, それぞれ本菌が産生する菌体外毒素によって引き起こされる。このうち嘔吐毒素は, 最近その本体が精製され, 構造や毒素の性状が明らかになってきた。これに対し現在までの下痢毒素についての研究では, 本体であるタンパクの分子量や活性などさまざまであり, 本菌が複数の種類の下痢毒素を産生している可能性も考えられる。本稿では, B. cereus が産生する食中毒原性毒素の研究の到達点と問題点を紹介する。

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