育種学雑誌
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Brassicaの花粉からの半数体育成
亀谷 寿昭日向 康吉
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1970 年 20 巻 2 号 p. 82-87

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抄録

組織培養法を用いて、アブラナ属植物の花粉から、半数体の育成を試みた。B. oleraceaの属する18染色体グループの系統と、B. campestrisの属する20染色体グループの系統を材料として用いた。Nitschの培地を基本とし、生長促進物質、糖、寒天の量をかえた培地を用いた。18染色体グループのものの葯からカルスが形成された。この場合、開花直前のもの、或は開花数日前の比較的成熟した葯がよい結果を与えた。開葯したものからとった成熟花粉も、細胞塊を形成することがわかった。細胞塊形成には、ココナットミルク添加培地がよかった。この細胞塊は、葯起源カルスよりも、細胞が遊離し易い。葯起源のカルスには半数体の細胞が多く、花粉から分裂してできたものとおもわれる。このカルスから芽を形成させて、半数体の植物を得ることができた。この実験を通じて、B. oleraceaとB. alboglabraのF1雑種のカルス形成率が、一般系統よりも高いことが忍められた。

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