育種学雑誌
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イネ白菜枯病抵抗性突然変異系統XM5の劣性抵抗性遺伝子の同定
田浦 悟小川 紹文吉村 淳池田 良一大村 武
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1991 年 41 巻 3 号 p. 427-432

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抄録
前報(TAURA et al.1991)において,化学変異原メチルニトロソウレアによって誘発した抵抗性突然変異系統XM5はフィリピン産イネ白葉枯病6菌糸に対して抵抗性を示す1個の劣性遺伝子を有することを確認した.そこで、MX5の劣性抵抗性遺伝子とイネ白葉枯病に対する3個の既知の劣性抵抗性遺伝子xa-5,xa-8およびxa-13との対立性を明らかにするため,XM5とそれぞれの既知の劣性遺伝子を有する同質遺伝子系統IR-BB5(xa-5を有する),IR-BB8(xa-8を有する)および判別品種BJ1(xa-5およびxa-13を有する)と交配した.XM5/IR-BB5,XM5/IR-BB8およびXM5/BJ1のそれぞれの交配より得たF1植物のフィリピン産6菌系に対する反応を調べた結果,長い病斑を示す感受性であった(Table 1).このことから,XM5の劣性遺伝子は3個の劣性遺伝子と非対立であることを認めた.次に3組のF1植物から得たF2集団のフィリピン産レース1,4および6に対する反応を調べた.XM5/IR-BB5から得たF2集団は3菌系に対してすべて抵抗性を示す61個体,レース1に抵抗性,レース4に中程度抵抗性およびレース6に感受性を示すIR-BB5の反応型の植物50個体,3菌系に対して感受性を示す153個体に分離した(Table 2).この分離は劣性2因子による分離比4:3:9に適合した.これはXM5の有する抵抗性遺伝子がxa-5の抵抗性遺伝子と独立であることを示した.また、xa-5およびXM5の劣性遺伝子には抵抗性の補足効果がレース4および6に対してみられた.
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