育種学雑誌
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アグロバクテリウムを用いたトレニア形質転換体の作出
間 竜太郎柴田 道夫
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1995 年 45 巻 1 号 p. 71-74

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抄録
アグロバクテリウム法を用いて,ゴマノハグサ科花きのトレニア(Torenia fourinieriに外来遺伝子を導入し,形質転換植物体を作出した.品種`クラウンミックス'を用い,無菌植物を育成し材料とした.発芽後1か月から2か月の無菌植物から葉を採取し,3mmから5mm角に切り外植片とした.アグロバクテリウムは,neomydn phosphotransferaseII遺伝子,イントロンを含むβ-glucuronidase(GUS)遺伝子,およびhygromycinphospho-transferase遺伝子を持つプラスミドpIG121-Hm(Fig.1)を組み込んだしBA4404を用いた.約500の外植片をアグロバクテリウム液に5分間浸し感染させた後,Murashige and Skoog(MS)培地にベンジルアデニン(BA)1mg/lとアセトシリンコン 20μMを添加した培地で7日聞共存培養した.その後,外植庁はMS培地にBAlmg/l,カルベニシリン100mg/lそしてカナマイシン300mg/lを添加した選抜培地に移し,2週間ごとに同組成の培地に移しながら培養した.感染から2週間後,淡い緑色の不定芽が形成されたが,これらの不定芽はしだいに脱色し枯死した.
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