育種学雑誌
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パルスフィールド電気泳動の染色パターンにより検出されるイネ核DNAの多型性
秦野 彰二山口 淳二堤 伸浩平井 篤志
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1995 年 45 巻 2 号 p. 205-209

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抄録

イネの緑葉から核由来の巨大DNAを調製する新しい方法を開発した.この方法では子葉のみならず成熟葉も材料として用いることができ,多くの品種や系統について,少量ずつ巨大DNAを調製して比較することが容易になった.このため,従来の胚芽を材料として用いた方法では,多くの種子が必要であったが,多量の種子の入手が困難な系統からも巨大DNAを調製できるようになった. smaIを用いてイネ核巨大DNAを切断し,パルスフィールド電気泳動法で分離し,染色すると,一様なバックグランド上に微細な明暗のバンドパターンが観察される.このパターンについて,イネの品種間で多型性が見られるかどうかを検討した.

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