JSBi Bioinformatics Review
Online ISSN : 2435-7022
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メタゲノムデータ解析から見る環境微生物像
奥田 修二郎
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2021 年 2 巻 1 号 p. 1-6

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抄録

長年の間、環境微生物の研究は培養できた微生物について実験を実施することで知見を積み上げてきた。しかし、次世代DNAシーケンサーの登場でその解析の方法論が大きく変化した。環境中のすべての微生物のDNAを網羅的に解析することができるメタゲノム解析に加えて、16S rRNA遺伝子のみを対象としたメタ16S解析も次世代DNAシーケンサーで実施することでその解析の深度が増している。このような環境微生物の研究に大規模なDNA配列のシーケンス技術が応用されてからすでに10年以上が経過している。現在では、あらゆる環境においてメタゲノム・メタ16S解析が実施され、環境中の微生物の系統に加えて、遺伝子配列そのものやその機能に至るまで詳細に解析されるようになってきた。本稿ではこれらの環境微生物解析におけるバイオインフォマティクスの役割について述べたい。

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© 2021 日本バイオインフォマティクス学会

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