2012 年 3 巻 2 号 p. 101-108
Severe sepsis/septic shockの病態生理にサイトカインをはじめとする各種メディエータが重要な役割を果たしており,PMMA膜を用いた持続的血液濾過透析(PMMA-CHDF)によるサイトカイン吸着除去を中心とした集中治療は良好な治療成績をもたらしてきた。一方で時折遭遇するrefractory septic shockにおいて,サイトカイン除去強化を企図してenhanced intensity PMMA-CHDF(EI-CHDF)を施行することで循環動態やICU生存率改善へ寄与することが示唆された。各種血液浄化法の特性と比較したうえでも,PMMA-CHDFは臨床的に有用性が高いと考えられた。さらに血液浄化法強化は,refractory septic shockだけでなくtoxic shock-like syndromeやgenetic high risk症例への早期導入が有効と考えられる。