2015 年 6 巻 2 号 p. 103-106
重篤な臓器障害を生じた症例が収容されるICUでは急性腎障害(acute kidney injury:AKI)が必然的に高頻度に発症する。ICUにおいて頻発する敗血症・多臓器不全に合併したAKIは,腎臓学と集中治療学がオーバーラップした領域に位置する症候群と位置づけることができる。集中治療医と腎臓医の強固な連携,両分野にわたるトレーニングプログラムの確立が必須であるという提言がCritical care nephrologyという言葉とともになされている。わが国においてはICUでの急性血液浄化がCritical Care Nephrologyとして発達してきた。AKIはさまざまな病態を原因としてあらゆる臨床状況において生じうる症候群であり,予後に及ぼす影響が極めて大きいことから,集中治療学,腎臓学,血液浄化学,といった異なる領域を統合した集学的アプローチによるAKI診療が求められる。