日本急性血液浄化学会雑誌
Online ISSN : 2434-219X
Print ISSN : 2185-1085
原著
ヘモフィールCH-1.8WのIL-6吸着性能の評価
岡﨑 哲也池田 貴之千野 有紀子鈴木 惟司木林 卓弥新部 友子西端 純司石川 敦宮下 誠中ノ内 恒如
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2015 年 6 巻 2 号 p. 140-144

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抄録

2013年10月より臨床使用が可能となったヘモフィールCH-1.8W(東レ社製,CH-1.8W)のIL-6吸着性能の評価を行った。【対象】CH-1.8WにてCRRTを施行した患者で治療開始15分後のCH-1.8W入口側IL-6≧1,000pg/mLであった10例を対象とした。【方法】治療開始15分後,1時間後,24時間後,48時間後の4点でIL-6クリアランスの評価を行った。【結果】IL-6クリアランス(mL/min)の平均値は治療開始15分後で42.0±7.7,1時間後で21.5±10.1,24時間後で8.7±2.7,48時間後で13.3±16.8であった。【結語】CH-1.8WのIL-6吸着性能は,24時間後および48時間後では著明に低下していることが分かった。今後は吸着性能低下の原因のさらなる検討およびサイトカイン吸着除去療法としての適切な治療条件を模索していきたい。

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© 2015, 特定非営利活動法人 日本急性血液浄化学会
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