日本生物学的精神医学会誌
Online ISSN : 2186-6465
Print ISSN : 2186-6619
うつ病の病態におけるグルタミン酸神経系の役割と新規治療薬の開発
橋本 謙二
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ジャーナル オープンアクセス

2013 年 24 巻 3 号 p. 153-156

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抄録
グルタミン酸受容体のサブタイプの一つであるNMDA受容体拮抗薬ケタミンが,治療抵抗性のうつ病患者や双極性障害患者のうつ症状に対して即効性の抗うつ効果を示すことが報告された。現在,うつ病の新規治療ターゲットとしてグルタミン酸神経系が注目されている。特に,NMDA受容体のチャンネル部位,グリシン調節部位,GluN2Bサブタイプに作用する薬剤が開発されている。本稿では,うつ病の病態におけるグルタミン酸神経系の役割と新規治療ターゲットとしてのNMDA受容体の可能性について考察したい。
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© 2013 日本生物学的精神医学会
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